LOVEFATE~理由~
「――私、知ってるよ。
俊ちゃん、昔一緒にジェットコースター乗った時、
本当に怖がってたもん」
昔の幸せだった事を思い出すと辛いから、
思い出話はしないようにしていた私だけど
この場の雰囲気で、
そんな気持ちが麻痺しているのか、
段々と昔のような自分に戻りつつある
きたまりえじゃなくて、
成瀬英梨の私
「俊太、かっこ悪い、最悪~!
転勤先の福岡だって、
どうせ何時間も掛けて新幹線で行くんでしょ?」
アハハと笑う蘭子ちゃんに釣られ、
亮ちゃんも笑っている
「――俺は、ガキの頃から新幹線が好きなんだよ。
べつに、飛行機じゃなくたって着くんだし。
海外だって、船に乗りゃあいいんだよ」
俊ちゃんは恥ずかしさからか自棄になったように、
小鉢を持ち玉子に浸かった肉や野菜を口の中に掻き込んでいる
私も楽しくて、笑っていた
今だけ、過去のあの事を忘れてしまいたい