LOVEFATE~理由~

『――それ、本当なの?』



「はい。
産みたいなんて、
間違っても言いませんから。

中絶するのにも、相手の承諾とかがいるみたいで。

だから、お願いします…」



もし、倉木さんが私が本当に倉木さんの子供を妊娠していると信じてくれなかったら、どうしようか



妊娠だけでも、
証明出来るものが今何もない





産婦人科の病院で貰った胎児のエコー写真は、

病院を出てすぐに捨てた



少しでもまた見たら、
気持ちが揺れそうで怖かったから





『――そう。
分かった』



「はい…」



『明日、会って話そう。

電話で話す事じゃないし』



俺は知らないとかそう言って逃げない所は、

倉木さんはやはり最低な人ではないのだとこんな時に改めて思った




あなたの父親は、
悪い人じゃないよね…



ダメだと思うのに、
お腹に手をおき心の中で話し掛けてしまう



自分の中にある命の存在を、
感じずにはいられない




ダメだ、って思うのに……



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