LOVEFATE~理由~
「――英梨、お前、どこ行くんだよ?」
息を切らしながら、
俊ちゃんは私に近付いて来る
そして、再び私の目の前に立った
「窓から見たら、
お前が歩いて行くのが見えて…」
「ちょうど良かった。
蘭子ちゃん達に言っといて。
体調が悪くなったから、帰るって」
「体調が悪くって。
なんでそんな嘘付くんだよ?
そんなに、俺が嫌なのか?」
俊ちゃんは私の腕を強く掴んだ
今はドレスの上からコートを着ているけど、
その力が強くて少し痛い
「――亮ちゃんの会社の誰かが、私の事知ってて。
私がAV女優だって。
その場は上手く誤魔化したけど。
私は違う式に出席するんだって言った。
蘭子ちゃんや亮ちゃんとは関係ないって。
けど、このまま式や披露宴に出たら……」
さっきついた嘘が、
無駄になる
私は新婦の家族だから、
式や披露宴で座るその席の場所で、
端から見てもその関係が分かる
それに、あの人達だけじゃなくて、
他の人達にもバレて噂されるかもしれない
AV女優の妹が、って――…