変わりゆく華たち 第一幕 散ル華
「なぁ、つっ立ってよそ見してる場合じゃないだろ」
刀を横持ちにし、その一の腹に思い切り刀を入れ込んだ。
「ガッ……!」
その一の男は膝から崩れ落ち、倒れた。
あーあ、弱いな。もう少し鍛えたほうがいいと思うんだけどな。
「……っ!!」
その二、その三に目を向けると、つばを飲み込み一歩後ろへ下がった。
「まだ殺るのか?それならいくらでも相手にしてやる」
「…っ!!
クソッ!行くぞっ!」
その二、その三はその一の肩を持ち、走り去って行った。
どうせ結果なんて目に見えてるのに、こんな事をするからそうなるんだ。
人間は本当によくわからない。
さて、俺もそろそろここから離れるか。いつまでもここに居座れば奴らが来る。
奴らというのは、ここ二月(ふたつき)ほど前にこの京の町にやって来た--
「あ、あの!」