上弦の月


小さな体で必死に耐えた。

その時に私に向って言っていた言葉は確かお前の父親のせいでとか会社がどうとかいっていた。



数少ない信頼していた大人の男の人の裏切りで私は全てか壊れた気がした。


怖い、気持ち悪い。


触れられるのが怖い、振り上げた手が怖い、低い声がこわい…。


幼い私は男の人が怖いに変わっていった。



でもそこで優しく包む手が、温もりがあった。

私はその人だけが安心できた。



あんな汚い手じゃなくて、穢れをしらない綺麗な手。


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