上弦の月


昨日の悪夢のせいかと思っていたけど違ったみたい。

頭は少し痛いし体も怠い。
それに吐き気がする。


「柚月、熱があるみたいだ。今日は学校休んだ方がいい。連絡しとくからしばらくは寝てな?」

「そうですね、手間かけてすみません」

「手間だなんて余計なことは考えなくていい、夫婦なんだから当たり前だよ」


夫婦、か。


「はい。お仕事頑張ってください」

「あぁ」


仮面夫婦ってこんな感じなのかな。

お互い干渉しない。それにお互いの迷惑のならない範囲で行動する。

今の私達だ。


都合のいい時だけの関係。





しばらくすると玄関が閉まる音が聞こえた。


そこから私は意識が途絶えた。




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