Crescent
「はぁ―」
「―――――店長っ」
「ん、何だ透?」
「四番のテーブルにこれ持って行かなくていいんですか?」
はっ!!
いけねぇ……。
運んで戻って来ると
「何をぼーっとしているんですか。
しっかりしてくださいね」と不機嫌な声で睨まれた。
「すまん……」
ランチ時のピークは過ぎたがまだ数名の客を待たせている。ぼーっとしている場合じゃねぇな。
心の中で『よしっ!』と気合いを入れ直して次に作るメニューを確認した。
「透、こっち頼む」
次のお客に運ぶ。
昼時のピークを過ぎるとお昼休みに近くの会社から来てくれている人達と入れ替えにゆっくり時間を過ごせる人達が食べに来てくれる。
「お待たせしました橘様。
5日ぶりですね」
「ちょっと締め切りに追われてて缶詰め状態でこっちには来れなかったの」
「そうですか。
大変でしたね」