Crescent


ドーン!!
響くような音が聞こえてきた。


花火始まったんだ。


『花火祭りに誘って見れば?』
ふと頭に浮かんだ友香の言葉。



本当は澤野さんと一緒に見たかったな。電話ぐらいはしてもいいよね。



自分の部屋に移ってから携帯を開いた。


《そろそろ帰る頃かなと思って掛けちゃいました。
今日は花火祭りですね?》


《そうみたいだね。まだお店なんだ。
さっきまでランチに来てくれるお客様がいてちょっと事情があって。

長居してくれたもんだから。
なかなか帰れなくて》


《そうなんだ。
大変でしたね》


《普段はいい人なんだけど時々厄介事を持ち込んで来て――――》


《アンジュの辺りだと花火見えましたっけ?》


《ここからでも見えるけど公園からも見えるよ》


公園からも花火見えるんだ。
知らなかった。


《家からは音だけで見えないんです。
知っていたら見に行きたかった》


《確か花火は8時半まで上がってたよな?》


《そうですね。
確か、そのぐらいに終わってたかな……》


《これから着替えたりしてアンジュを出る所だから公園に着くのは8時頃かな。
もし琴音ちゃんが出て来れるなら一緒に見ようか?》



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