Crescent
琴音ちゃんは直ぐに目を反らせた。
やっぱり嫌われたか。
きっと橘様に無理に誘われて仕方なくここへ来たんだろうな。
「ちょっと店長?」
「なんですか?」
「何なの、その冷たい言い方」
「いつも通りですけど」
「せっかく連れて来てあげたんだから謝りなさいよ」
「相変わらずお節介ですね」
奥に戻ったが透が戻って来ない。
また橘様に捕まっているのか。
呼びに行くと透の嬉しそうな話し声が聞こえて来た。
琴音ちゃんが来てくれた事がよっぽど嬉しかったんだな。
透には琴音ちゃんが来なくなったのは俺のせいだと、事あるごとに責められた。
実際に俺が悪いんだから言い訳のしようもなかった。
久しぶりに会えたんだ、もう暫くあいつを休憩させとくか。