Crescent
この間と同じ人が迎えに来てくれた。
車に乗ってみずきさんのマンションに着いて、三人で紅茶を飲んでいる間にすっかり友香とみずきさんは打ち解けて。
「みずきさんの小説で――――――――」
「ちょっと待って、これね?」
本が並んでいる中から取り出した本のページを捲りながら、
小説の事で長い間話し込んでいた。
私は時々、耳を傾けながら二人の会話を聞いていた。
今までミステリー小説は読んだ事がないけど。
今度、読んで見ようかな……。
トイレに行きたくなり二人が話している邪魔をしたくなくて黙ってその場を離れた。
戻る途中、立ち止まった。
この間、ここで窓越しに夜の街を見下ろしたっけ。
夜とはまた違った街が見えた。