Crescent
―――いつものように店を閉めて帰る途中に、ある公園の前を過ぎようとしたら変な声が聞こえて来た。
思わず足を止めて周りを見回した。
なんだ!?幽霊……?
……そんな訳ないか。
猫でもいるのかもしれないな。
「――ッ――」
…やっぱり聞こえて来た。
目の前にはいつもは気にせず通り過ぎる公園。
聞こえなかったフリをして行ってしまおうかと思ったんだけど、やっぱり気になり。
恐いもの見たさで公園の中に入って行った。
夜の公園てちょっと不気味だよな。
「はやとのバカっ。
酷いよぉ……」
そこにいたのは幽霊でも猫でもなくて……女だった。