君と私を、夜空から三日月が見てる
私は、驚いてまじまじと柿坂君の顔を見た。
柿坂君は、なんだか愉快そうな表情で答える。
「え?
権力者は権力者だよ。
まずは両方の事務局の局長さん方っしょ?
あとは~・・・ここの店長とも、なんか会議で戦ってたみたいだし。
モールセンター長ともよくサシで討論・・・っていうかディベートみたいなことしてるかな?
たまにGM(ジェネラルマネージャー)相手にも言いたい事言ってる」
「・・・・・・っ!?
それ、よくクビにならないよね?!
大丈夫なの!?」
「うちのボスの言うことは大体正論だし、ここ全体の売り上げのことも考えてもの言ってるから、討論で東郷さんに負けたらもう相手も何も言えないよ。
それに、元は別会社にいて、GM直々の指令で引き抜かれた人みたいだから。
東郷さん来る前の清掃なんてほんとに掃き溜めだったみたいだよ」
「そうなの!?そんなこと全然しらない・・・・!」
「うーん・・・事務局の一般社員は、こんなこと知らないかもね」
柿坂君は、そう答えてもう一度あくびをすると、またしても、すとんっとパイプ椅子に腰を下ろして目を閉じてしまう。
「とりあえず・・・長谷川さんは、光沢度を・・・」
「あ!ちょっと、寝ないで!
さっきも言われたでしょ!?会議が終わったらこいって!」
そう私が言ったときにはすでに遅く、柿坂君は、清掃部門総マネージャー東郷 聖二(とうごう せいじ)さんの言葉も忘れ、たった3秒で、眠りの淵に落ちてしまったのだ。
「ちょっと!柿坂君!また怒られるよ!あの人怖いじゃん!?
ちょっと!」
その後、私がどんなに呼びかけても、柿坂君は気持ちよさそうな寝息を立てたまま、長い睫毛を伏せてすっかり眠り込んでしまったのである。
なんというか、おっとりしてるというか、マイペースというか、私だったら、あんな怒られ方したらこんなに平気で寝れないよ!!
「柿坂君!」
私は、思わず柿坂君の広い肩を掴んだ。
すると、すっかり寝入って体の力が抜けていたのか、彼の体が私のほうへ倒れてくる。
「わっっ!」
ふわっと、香水のようないい匂いがする。
ずっしり重いその体を、私は、思わず両腕で抱きとめてしまった。
ふわふわの癖毛が私の頬をなでる。
うわ・・・
なにこれ・・・!
ちょ・・・どきどきするじゃない!!
いまだに寝息を立ててる柿坂君は、あまりにも無防備で、まるで小さな子供のようだった。
前髪に隠れた綺麗な顔を思わず覗き込んで、私は、顔を真っ赤にしてしまう。
こんなとこ誰かに見られたら絶対まずい!!
だけど・・・
無理に起こすのも可哀想な気がしてきて、私は、顔を真っ赤にしたままそっと彼の体を壁際に寄りかからせると、あわてて光沢度測定器を持って、売り場に向った。
柿坂君は、なんだか愉快そうな表情で答える。
「え?
権力者は権力者だよ。
まずは両方の事務局の局長さん方っしょ?
あとは~・・・ここの店長とも、なんか会議で戦ってたみたいだし。
モールセンター長ともよくサシで討論・・・っていうかディベートみたいなことしてるかな?
たまにGM(ジェネラルマネージャー)相手にも言いたい事言ってる」
「・・・・・・っ!?
それ、よくクビにならないよね?!
大丈夫なの!?」
「うちのボスの言うことは大体正論だし、ここ全体の売り上げのことも考えてもの言ってるから、討論で東郷さんに負けたらもう相手も何も言えないよ。
それに、元は別会社にいて、GM直々の指令で引き抜かれた人みたいだから。
東郷さん来る前の清掃なんてほんとに掃き溜めだったみたいだよ」
「そうなの!?そんなこと全然しらない・・・・!」
「うーん・・・事務局の一般社員は、こんなこと知らないかもね」
柿坂君は、そう答えてもう一度あくびをすると、またしても、すとんっとパイプ椅子に腰を下ろして目を閉じてしまう。
「とりあえず・・・長谷川さんは、光沢度を・・・」
「あ!ちょっと、寝ないで!
さっきも言われたでしょ!?会議が終わったらこいって!」
そう私が言ったときにはすでに遅く、柿坂君は、清掃部門総マネージャー東郷 聖二(とうごう せいじ)さんの言葉も忘れ、たった3秒で、眠りの淵に落ちてしまったのだ。
「ちょっと!柿坂君!また怒られるよ!あの人怖いじゃん!?
ちょっと!」
その後、私がどんなに呼びかけても、柿坂君は気持ちよさそうな寝息を立てたまま、長い睫毛を伏せてすっかり眠り込んでしまったのである。
なんというか、おっとりしてるというか、マイペースというか、私だったら、あんな怒られ方したらこんなに平気で寝れないよ!!
「柿坂君!」
私は、思わず柿坂君の広い肩を掴んだ。
すると、すっかり寝入って体の力が抜けていたのか、彼の体が私のほうへ倒れてくる。
「わっっ!」
ふわっと、香水のようないい匂いがする。
ずっしり重いその体を、私は、思わず両腕で抱きとめてしまった。
ふわふわの癖毛が私の頬をなでる。
うわ・・・
なにこれ・・・!
ちょ・・・どきどきするじゃない!!
いまだに寝息を立ててる柿坂君は、あまりにも無防備で、まるで小さな子供のようだった。
前髪に隠れた綺麗な顔を思わず覗き込んで、私は、顔を真っ赤にしてしまう。
こんなとこ誰かに見られたら絶対まずい!!
だけど・・・
無理に起こすのも可哀想な気がしてきて、私は、顔を真っ赤にしたままそっと彼の体を壁際に寄りかからせると、あわてて光沢度測定器を持って、売り場に向った。