《続》手にしたあとは?
店長とのお出かけは、私にとってすごく意味があったと思う。
過ごし方を変えれば、大樹の事を思い出に出来る日はきっと早くなる。
毎日笑って笑顔で過ごしたいな。
その日から、私の中の悲しみが一気に消えていった。
大樹への気持ちは、ダイヤのネックレスと一緒に机の奥にしまって…。
「はなぁ!合コンしよ♪」
最近の彩は毎日この手の話ばっか…。
「私はいいよぉ。他のコ誘って…?」
私は、新しい恋をする気になれなかった。
合コンなんて高校生の時に散々したし…それに、今の私には本気の恋愛なんて出来ないって思った…。
「え〜!もうすぐ冬だよ?人肌恋しい季節だよ?寂しいぢゃーん!」
彩の恋愛体質はすごい羨ましいよ。
「ごめんってばぁ。」
しがみつく彩を引きずりながら私達は学食を後にした。
「イルカ…見たいなぁ…。」
私は独り言の様に呟いた。
「ん?何?合コン行きたい?」
彩が目を輝かせて言った。
「…」