籠の鳥




コーヒーを一口飲み深く座りなおす




最近フと瞼を閉じると
月明かりに照らされた彼女が現れる




あの夜から一ヶ月ぐらいたった

あの日から彼女には会っていない
屋敷が広いうえに数もあるので
会う確率は低いのだが
何故か無意識に彼女を探している自分がいる



会いたいわけでもないし
用もないのに会ってもしようもない




今まで自分のことは全部把握していた
自分のことは自分一番知っていると思っている



なのに自分のことなのにわからないことがでてきた

こんなこと初めてだ








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