初めての恋に溺れる人魚~my first love~

鏡に映る私は―…

ふわふわな緩いウェーブ。

地毛に近い栗色の髪の色。

目にかからない長さに揃えられた前髪に整えられた眉。

派手じゃない、自然なメイク―…

雑誌に載ってるモデルさんみたい。自分で思うのは図々しいけど、本当に。


「私……?」


本当にこれは私なのかなって、両手を頬にあてて、鏡を見ながら何度も確かめる。


「そんなに確かめなくても安心して。海音ちゃんよ。どう?可愛いでしょう?」


ユリさんは鏡越しに私を見ながら得意げに微笑む。


「別人みたいで……まさか私が……」


「そう?私は海音ちゃんを見た時、磨けば絶対に光るコだなぁって思ったけど?」


「そんな……とんでもないです……」


磨けば光る、なんて思った事もない。何をしてもダサい、冴えないって思ってたし、それで良かったのに……


「海音ちゃん、ちょっといい?」


ぼーっと鏡を見ていると、私の前にユリさんが周りこんできた。


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