初めての恋に溺れる人魚~my first love~

真珠に願った、四つ目の願いは、


〝少しでもいいから、可愛くなりたい”

〝先輩と並んで歩いても不自然じゃない様に、可愛く”


こんな私と歩いて先輩達に迷惑をかけたくないから、っていう思いだった。


だけど、それだけ……?

本当はファッション雑誌のモデルさんみたいに、街行くオシャレなコ達みたいに自分を飾ってみたいって想いがあったんじゃない?


もう一人の私の声に〝違う”ってはっきり言えない。

それは確かに、心の奥にあった私の本音。

だけど、いざ本当に今までの自分と変わってしまうと思うと、手放しに喜べなくて……

自分じゃないような気がして……

全く違う自分の姿に、この性格を釣り合わせる自信もなくて―…

俯いて黙ってしまった私。そんな私に、


「海音ちゃん」


と、優しくユリさんが声をかけてくれる。



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