初めての恋に溺れる人魚~my first love~
先に降りた私は、またキョロキョロと辺りを見回し始める。
どの家を見ても大きくて立派な造りをしていて、さすが高級住宅地だ……とポカンと見とれてしまう。
「そこ」
「はいっ!」
「……そこが俺の家」
月島先輩の目線の先に建つ、一軒家。
それを見て、更に唖然としてしまう。
とにかく土地もお家もおっきい!
グレーを基調としたシンプルだけどオシャレな外観。えっと……ビルトインガレージっていうの?
テカテカに光る高級車!という感じの車が停まってる。
凄い。月島先輩って毎日こんな豪華なお家から登校して、帰宅するんだ……って、ただただ驚き。
「何、ボーっとしてんの?」
「スミマセン……!」
「入って」
先輩が開けてくれた門を通って家の中に入る。すると、
「おかえり~」
と玄関で出迎えてくれたのは芹沢先輩。