初めての恋に溺れる人魚~my first love~
「本当に練習ナシなんですかっ?」
「ああ。本番は多少トチッても俺らがカバーするし」
月島先輩は立ち止まってもくれずに、どんどん歩いていく。
「それよりさ、腹減った。お前、何か食いたいもんある?」
「食べたいものは……別にないですけど」
「あ、そ。じゃー勝手に店、決めるぞ」
「店っ!?」
「お前も付き合え」
「えぇっ」
そんな大きな声を出すと、ピタッと月島先輩が足を止めた。
「何だよ、嫌なの?」
ジロッと睨まれてしまう。
嫌な訳ない!だって、いきなりこんな展開になるとは思わなかったからびっくりして……
「……じゃないです」
「じゃあ、さっさと歩け」
また私に背を向けて、歩き出す月島先輩。