初めての恋に溺れる人魚~my first love~
「はぁ……はぁ……っ」
息切れが止まらない。
さすがに運動オンチな私に全力疾走はつら過ぎる。
縁の分厚い伊達メガネも、思わずズリ落ちかけてしまってる。
「こ、ここまで来れば大丈夫よね?」
いーちゃんも息を切らしながら、辺りの様子を確認してる。
あれから、とにかく二人で走って走って、学校から直ぐ近くにある公園まで走って来た。
その中の中が空洞になってるゾウさんの滑り台の中に身を隠す。
「ごめんね、いーちゃん。私がドジだから、いーちゃんにまで迷惑かけちゃって……」
眼鏡をかけ直しながら、私がそう落ち込んで言うと、
「何言ってんの!そんな事全然いいし!それよりも、私が聞きたいのは、どうして月島先輩と知り合いなの?!」
凄い勢いで質問してくる、いーちゃん。
さっきの怖い男子から受けた威圧なんてどっかにいってしまったように、興奮して私を問い詰める。