タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」
体力が尽きて、地面にドサリと倒れた。


ブラン、もうあたし動けない。


でも、待ってて。

行くからね。


あたし、ぜったい行くからね。


薄れる意識で、震える手を伸ばす。


この、繁みの向こう・・・


きっと、そこに


いる。


いる、から。



あたしは最後に残った力を振り絞り、繁みをつかむ。


そして


微笑みながら


繁みを持ち上げた・・・・・・。





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