恋文
ある意味尊敬する。
「なんで治が長男なんだよー」
「センセの方が賢いからだよ!」
「言っとっけど、3人の中で1番頭良いの俺だかんな!!」
「いや、ない。それはない。ない、ないよ。ありえない。」
見え見えの嘘なんて、つかなくても良いのに。
悠哉さんはバカっぽいところが良いのに。
そんな考えのアタシとは裏腹に、玲二さんからの衝撃の一言。
「悠哉が俺達の中で頭良いのはマジ。高校ん時も、ずっと学年1位だったし。」
開いた口がふさがらないとは正にこのこと。
どうにも、本当に事実らしく、先生も黙って頷いていた。
先生は嘘つかないし…マジなのか!!
バッと悠哉さんを見ると、ニコニコと子犬みたいに笑ったままで、頭の良さの欠片も見られなかった。
クラスの男子並にバカなのに!なんで!?
「ハルちゃんって、テスト何位?」
自分が1位だからって。
そのニコニコ笑顔ね。怒るに怒れないヤツね。
「あーあ、それ地雷。」
「えー、なにそれー。教えてよ!ねっ?」
可愛く首を傾げようと何しようと教えないぞ。
が、案外あっさりと先生が口を開いた。
ボソッと一言。
「260人中250…」
「あーーーー!!!あれUFOじゃない!?ねぇ!?絶対UFOだよ!テストなんて忘れて、みんなで見に行こうよ!」
「あはははっ!遅いよハルちゃん!もう250まで聞こえちゃったよ!ははっ!あははっ!」
アタシの必死の叫びも虚しく、悠哉さんにも玲二さんにも聞こえたらしい。
悠哉さんは大笑い、玲二さんは肩を震わせて笑っている。
「つ、次は頑張るから!!今、勉強してるから!!」
「じゃ、俺が勉強みてあげよっか?」
「えー?悠哉さんがー?」
「なんだよー!不満そうだな!」
な訳。
不満なんてない。本当は嬉しい。
「学年245人に対し、俺は1位だし、治は12位、玲二でさえ124位。」
2人共、頭良すぎじゃん?
玲二さんは、まぁ予想通りの残念な順位。
アタシよりは良いけど、2人といるのに何で頭悪いの。
類は友を呼ぶんじゃないの?
「ま。良いんじゃないか?」
先生、何も良くないっすよ。
「折角だ、天才に仕上げて貰えよ。」
玲二さん、何が楽しいんですか。