ガーデンテラス703号
濡れて肌にくっつくストッキングをやっとのことで脱ぎ落とす。
そうして、めくり上げたスカートを戻そうと顔を上げたとき、いつの間に戻ってきていたホタルと目が合った。
真っ赤になって、露わになっていた太腿を急いでスカートで隠す。
「いっ、いつからそこに……?」
「今さっき」
平然とした顔でそう言ったあと、ホタルが私に何かを投げつけてくる。
頭の上にすっぽりと被さってきたそれは、バスタオルだった。
バスタオルから顔を出すと、ホタルが持ってきていた別のバスタオルを玄関マットの上に敷いてくれる。
「今、風呂に湯ためてる」
そう言われてハッとした。
ホタルが洗面所に入って行ったのは、そのためだったんだ。
思わぬ優しさに、ドキッとしてしまう。
「あ、ありがとう……」
ホタルが渡してくれたバスタオルを抱きしめる。
お礼を言ったときに、ホタルがほんの少しだけ唇の端をあげて笑う。
私に向けられたその表情に、またドキリとした。