ガーデンテラス703号
「部屋着でダラダラって何?」
「あー。俺が出かけるときも、ひとりで暇そうにずっとソファーでテレビ見てたから」
シホの質問に、ホタルが笑いながら答える。
気になってる人に恋愛対象にすらいれてもらえてないうえに、バカにするように笑われて、心が抉られるような悲しい気持ちになった。
「ず、ずっと家にいたわけじゃないよ。わたしだって、夕方用事ができて出かけたし」
言い訳するように反論すると、シホが笑顔で問いかけてきた。
「あ、誰かと食事でもしてきたの?」
「う、ん。そんな感じかな」
用事といっても、実際はコンビニまでお弁当を買いに行っただけなんだけど。
ホタルにこれ以上バカにされたくなくて、ほんの少し見栄を張ってしまう。
「そんな感じって、なんか意味深なんだけど。一緒に食事してきたのって、もしかして男?」
シホが持っていたビールの缶を私の方に差し出すようにしながら、ニヤリと笑った。