ガーデンテラス703号
「お前、いつもこんなんだったら風邪ひくぞ」
苦笑いを浮かべながらそう言って、ホタルが私の肩にかけてあったフェイスタオルを奪い取った。
突然のホタルの行動に驚いて目を丸くしていると、彼が私からとったタオルを今度は頭の上にかぶせてくる。
「もうちょっとこっち来い」
何をされるのかと思ったら、ぶっきらぼうな言葉とともに、両手で頭をつかまれてホタルのほうに引き寄せられた。
「あの……」
びっくりして戸惑う私の頭をタオル越しにつかんだホタルが、今度は私の髪を拭き始める。
「ガキじゃねぇんだから、濡らしたままにすんなよ」
独り言みたいにそう言って、ホタルが少し乱暴にガシガシと私の髪を拭いていく。