ガーデンテラス703号



それってつまり……


「ホタルは、シホにもこんなふうに触れたの
?」

泣きそうな声でそう訊ねたら、ホタルがさっきまでよりより高い位置から困ったように私を見下ろしてきた。

だとしたら、誰でもいいと思ってるのはホタルの方じゃない。


「何もねーよ、俺とシホは。シホだって酔っ払ってただけだし。お前が部屋に消えたあと、すぐにあいつのことも部屋に連れてって寝かした」

「でも……シホとキスしたんでしょ?」

「は?だから、してねーよ」

私の質問に、ホタルが苛立った声で答える。

だけど私だって、ここで引き下がったりできなかった。


「基さんに振られて悲しんでたシホを慰めるためにキスしたって。そういう話、してたじゃない」

泣きそうになりながらそう訴えたら、上からホタルの深いため息が落ちてきた。


「それ、何年前の話だと思ってんだよ。高校生のときの話なんて、もう時効だから。そんなこと言い出したら、お前だって他の男とキスしたことくらいあるんじゃねぇの?」


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