ガーデンテラス703号
私と香織はオフィスのそばのカフェで少し寛いでから、そこから徒歩5分くらいの場所にある居酒屋に移動した。
幹事の後輩が20人くらい入れる座敷の個室を予約してくれていた。
20人くらいいる同じ部署の人たちとは、全員が仕事で関わるわけではないので普段はほとんど話さない人もいる。
私たちはそれぞれ気の合う人たちと固まって座って、3時間くらい飲んだり食べたりして過ごした。
最後に、今日で契約が終わる田崎さんが簡単な挨拶をして、幹事の後輩が花束を渡して。
送別会は和やかな雰囲気の中、だけどあまりまとまりのないままになんとなく終わった。
会計を済ませてみんなでぞろぞろと店を出て、そのまま流れ解散になる。
「帰ろうか」
香織と一緒に駅のほうに向かって歩き始めたとき、彼女のスマホが鳴った。
「あ、和田さんだ!」
スマホに浮かび上がった名前を見た瞬間、香織の頬が嬉しそうに綻ぶ。