ガーデンテラス703号


顔がポカポカと熱くなって頬が火照りだすと、私はようやく湯船からあがった。

軽く髪をしぼって、お風呂場の戸を開ける。

一段高くなっている洗面所の床へと脚を伸ばしたとき、カチャリという軽快な音がして洗面所の扉が開いた。



え……?

タオルも何も身につけていない。

お風呂からあがったばかりで全裸のまま、洗面所の扉に顔を向ける。

半分ほど開いた扉の向こうには、ホタルが立っていた。


「あ」

私の顔を見てひとこと声を漏らしたホタルの視線が、一瞬だけさっと上下したような気がする。

だけど彼はそうしながら、にやりとも笑わなければ気まずそうに顔をしかめることもなかった。

何事もなかったみたいに平然とした顔で立っている。


「ちょ、ちょっと。早くドア閉めて!」

ホタルが平然としているから、私は余計に恥ずかしかった。

そばに置いてあったバスタオルを急いでひったくって、裸の身体を隠す。


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