子犬系男子の溺愛っぷり。
「怜、先輩……」


少しずつ、確実に近づく距離。

それでも怜先輩は、目を開けない。


俺の理性も、あと少し……

心の中で格闘しながら、ダメだと分かっていても"触れたい"の方が勝ってしまって。


「すー、すー……」


甘い吐息。

怜先輩の口から漏れる声は、俺の理性を揺るがしてしまう程の破壊力。


ごめん、怜先輩。

俺、もう無理だよ……


俺と怜先輩しかいない2人きりの保健室。

危ないと分かっていても、もう止まる事なんて出来なくて……


怜先輩の唇に、俺の唇を重ねた。


「……やってしまった」


気づいた時には、もう遅くて。

眠っている怜先輩の唇を奪ってしまった。


後悔している。

でも、それ以上に"触れられた"事が嬉しすぎてたまらない。


「……やばい、俺」
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