memory

「ありがとうございましたー。またのご利用をお待ちしております。」

結局俺が妄想したような展開にはならず、観覧車は1周してしまった。

ほんの少し落胆。

って何考えてたんだ、俺。

別に付き合ってるわけじゃないんだ。

「友達」になっただけじゃないか。


「そろそろ帰ろうか。」

「そうだね。」

俺は彼女を家まで送る。

彼女の家の前につくと、彼女は俺の方を向いた。

「今日はありがとう。楽しかった。」

彼女がほほ笑む。

「こちらこそ。来てくれて良かった。」

「じゃあ、また。」

そういって彼女は家の中に入っていった。

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