memory
それからは7、俺でも乗れるアトラクションで楽しんだ。
そして日が暮れてきたころ。
「じゃあ、そろそろあれ乗る?」
彼女が指差したのは観覧車だった。
「それでは、ごゆっくり楽しんでください。」
ガシャリと扉を閉められる。
俺は彼女の向かい側に座っている。
ゆっくりと上がっていく観覧車の中。
これって、まさかの密室に二人きり状態じゃないか?
心臓が跳ね上がる。
そんな俺の焦りもつゆ知らず、彼女は外の景色を楽しそうに眺める。