㈱恋人屋 ONCE!
それから私達は、色んなことをした。
コーヒーカップに乗ったり、レストランで食事をとったり…どこにでもある、いわゆる「デート」をしていた。
空はもう赤くなっていた。どうやら、空はさっきまでが青だったらしい。
「そろそろ最後、だな…。」
少し寂しそうに言う菜月くん。
「だね…。」
「紗姫、最後…何乗りたい?」
「最後」という言葉が、妙に重く感じられた。…そっか、これで最後なんだ…。これで、菜月くんとのひと時は終わっちゃうんだ…。
そんなことを思っていてもどうにもならないし、何よりまた泣いてしまいそうなので考えるのをやめた。代わりに、私は最後に乗るものを考えた。
そして私は熟考の末、こう答えた。
「観覧車…乗りたい。」
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