意地悪なお隣さん


「何かさ、俺壊れたみたい」


「は?」



「お前とは同じ大学で同じサークルでたまたま隣人で」



な、なんなの
時がいつもと違う




「面白い奴だしさ、俺さ結構気に入ってるんだけどお前のこと」




「や、私は全然だから!意地悪だし意地悪だし意地悪だし!」



時は私を降ろすと
手を引いた



・・・こ、この態勢はまるで
少女漫画!?



「と、時君、この手は何かな?退けてくれないかな?離してくれないかな?」




「やだ」




「は?え?ちょ、困る」




「キスしていい?」



「も、もっと困る!!」



こっち向いてとか言われても無理だから




だって今の私は真っ赤だから


人参みたいだから!




「ってかなんで時の部屋なのよ!」




「カレー作るから」




「じゃ、じゃぁ!っん!」




最低、この意地悪最低男


このタイミングでキスなんて
不意討ちにも程があるでしょ


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