ベランダ越しの片想い








「なに食べたい?」

「なんでもいい」



授業が終わり、肩を並べてふたり歩く帰り道。

昨日約束した通り、アキが甘いものを奢ってくれるらしい。



一緒に行くことはあっても帰ることは少なく、その上お出かけなんて久しぶりで、なんだか気恥ずかしい気がする。



わたしと彼の身長差は対したことないから、少しでも見るとアキに気づかれてしまう。

だから意識を向けてはいても、ちらりとも見ることができず、ただ前を見続けた。



学校にくるために毎日足を運んではいるものの、なんだかんだで遊んだことはなく、見慣れないものが多い。

いつもよりはしゃぎながら自分たちの地元とそこまで変わらない駅前を歩き回り、こぢんまりとした雰囲気のいいカフェに入った。







< 16 / 48 >

この作品をシェア

pagetop