ベランダ越しの片想い
「どうかなぁ。
うーん……まぁせっかくだからお邪魔します」
黙って荷物を除けたわたしの横に座った清水さんはにこりと笑いかけてくる。
今更そんな笑顔を向けられてもね、と態度が悪いとわかりつつ顔を背ける。
しばらくの間、言葉を交わすふたり。
会話に入る気もないわたしは、とけかけたパフェを無意味につついていた。
「清水、悪い遅くなった!」
カランカランッと、派手に扉が開いたと思ったらすばやく見つけた清水さんの元に駆けて来る。
走っていたようで、わずかに汗をかいていた。
繊細そうな綺麗さと、意思の強そうな瞳。
どうやら彼女の待人────彼氏はひどくかっこいい男らしい。
「わ、桜田くん。
そんなに待ってないし大丈夫だよ!」
「うん、でも……お待たせ」
「えっと……えへへ。うん」
ピンク色の空気が鬱陶しい。