プリンセス☆ロード
「レンにとっては、城下で暮らそうと、この城で暮らそうと、そう大差ないんですよ」
「え…でも…」
「明日には、わかります。レンを信じてあげてください」
レンを信じる?
なにを信じろというの?
「僕たちは、紗南さんがどんな選択をしたとしても、あなたを支えていくつもりですから」
ソウシの笑顔に救われる。
言葉の意味は分からないけれど、ソウシがそういうなら信じられる。
「まぁでも、紗南さんを不安にさせるようなことを言ったレンは、感心しませんね」
「…ううん。でも、自分で決めないといけないのは、レンの言うとおりだから」
他人に決められた人生を、笑って過ごせるはずがない。
きっとあとから後悔して、違う道がよかったと振り返ることになる。
後悔しないように。
どの道に進むか自分で選ばないと。
レンは、そう言ってくれてた。
それは、わかってるから。
でも、少しだけ、背中を押してほしかったのも本当。
「紗南さんは、本当にいい人ですね」
「そんなことない。わがままなの」
後悔しない道は、どれ?