プリンセス☆ロード
「…じゃあ、うん。わかった」
「ああ」
「レンはレン。王子だろうが、一番隊隊長であろうが、関係ないよね!」
「そうですね。仲間です」
王子だとか、身分だとか、そんなもの私たちの間には関係ない。
どうでもいいんだ。
「あ―なんか、驚いたらお腹すいた!戻って、食べにいこ!」
「そうだな。行こうぜ!」
「はいはい」
ミナトたちは騒ぎながら会場に戻っていく。
私たちに気を使ってくれたのだろうか。
そこには、私とレンだけが残った。
「…レン」
「ん?」
「どうして、昨日教えてくれなかったの?」
聞きたいことがある。
昨日、私が相談した時話してくれていればよかったのに。
「…レンが王子だって…。私の婚約相手になるのがレンだって…」
教えてくれていたらよかったのに。
知ってたら……。
「知ってたら、私…。迷わず、姫として生きるって、言えたよ…?」
レンが相手なら、私…。
「お前を無理に引き留めることになるかもと、怖かった」
「え?」