Amarosso~深い愛~の作り方♪

一枝に踊らされている。

昨晩のやり取りを思い出して小さいため息をつき、怜士は残りの階段を一気に降りた。


「宮内」


通り過ぎた麗華の背に声をかける。


「この間は話を聞けなくてごめん。
 で、どうしたんだ?
 大丈夫か?」


麗華は肩越しに振り返ったままの姿勢だった。


「うん。
 まあ」


距離は遠くなったもんだな。

怜士は苦笑する。

数回話したことのある、かつてのクラスメートっていう感じだ。


「3月で学校やめるから」


予想もしなかった話の飛び方に麗華の表情に血が通う。


「へ?」


体を怜士の方に向けた。
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