Amarosso~深い愛~の作り方♪

「なんか、胸焼け?」

「朝飯の食いすぎ?
 ビュッフェなんだから、ほどほどに食って来いよ」

「ほどほどにしたもん」

「それが他人の通常量だろうな」


拳を握る。

横目で睨み上げると、怜士の横顔は柔らかい微笑だった。

思わず、麗華は目を反らせた。

握られた拳も緩んでいた。


「評判どおりやっぱり並んでいるな」


怜士のため息混じりに視線をやると、すでに長蛇の列だ。


「大丈夫なの?」

「なにが?」

「お嬢様は行列なんて並んだことないんじゃない?
 待てるの?」

「麗華様をなめないで」

「そう」


くすくすと笑っている。

麗華は再び目をそらせてから、驚いて視線を戻した。
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