Amarosso~深い愛~の作り方♪
駅前に中等部・高等部の御用達といっていいゲーセンがある。
麗華の性格から、男友達に誘われてとっくに行っていそうだったのに。
「ほら、車で送り迎えじゃない。
行く機会がなかなか無かったんだよね」
「あんなうるさくて、空気が悪くて、せせこましいところに行きたい気持ちはわからないけど、どうぞ」
「ありがと」
怜士の口の悪さを大分スルーできるようになった。
根は優しい気がするし。
あくまでも気がだが。
「そういえば」
「うん」
「今泉の誕生日は?」
麗華の顔を見てあきらかに固まっている。
「もしもし?」
「へえ、気がついたんだ」
「またバカにしているけど。
今回は見逃す。
いつ?」
「ああ・・。
文化祭の頃」
「なんで言いたくないわけ?」
「なんでだろうね」
怜士も自分自身で苦笑している。