あたしに明日は来るのでしょうか。



「何でお前にアイスなんか奢らねぇといけねぇんだよ」


「前の約束忘れたわけ? 理科のノートの時約束したじゃん。アイス2個奢ってくれるって」


右手でピースサインをしながら、笑顔を浮かべる。


「あーあれか。俺が覚えとったらな」


「...絶対覚える気ないでしょ」


奢りたくないって顔してるし。



「はいはい。奢ればいーんだろ。覚えとけばいーんだろ」


頭をガシガシ掻きながら、チラッとあたしを見た後、前を見る榊。



「やった。さすが榊」


笑いながらそう言うと、榊はフッと笑ったような気がした。



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