あたしに明日は来るのでしょうか。
「......言えねぇなら別に言わなくていいけどよ」
そう言って、サッとあたしから目線を逸らす榊。
「言えないっていうか......」
なんていうか......叩かれただなんて、こんな感情的に動きそうな榊に言えるもんじゃない。
「...どうした?」
さっきより、不安そうな表情をあたしに見せる榊に、ドキドキと変に鼓動が早くなっていく。
思わず、叩かれた頬に左手を添える。
──その行動が、いけなかったのかもしれない。
「お前......まさか...殴られたりしたわけじゃねぇよな...?」
「え......」
榊を見れば、いつになく真剣な表情で。
気のせいかもしれないけど、少しだけ強張ってるように見える。
そんな榊に、目が泳ぐ。