あいつと最後の恋愛・・・できますか
「どうだ調子は?」

「うん、すっかりよくなった・・心配かけてごめんなさい・・」

「ゆっくりしてろよ・・」

「おとなしくしてます・・・」

私の顔色を確認して聡は寝室へ入っていった。

何もすることが無くてソファーの上にゴロンと寝ながら天井をじっと見ていた。

左手を上にあげて薬指のリングをじっと見つめた・・・

今夜の話の内容でこれからの私達が決める・・・

もう聡にその気が無いと言われたら・・・ここを出て行こう・・・

話をして・・・お互いが傷の浅いうちに・・・別れよう・・・

ため息つきながら薬指のリングに触れていた。

ドアが開いて聡が近づいてきた。

「玲・・・今大丈夫か?」

「あ・・うん・・」

起きあがり座ると、隣に座った。

「出かけられそうか?」

「うん・・大丈夫・・」

「じゃ・・・そのままでいいから・・行くぞ」

「何処へ?」

「ついて来たらいい・・」

行先は何も言わず私と手を繋ぎ、玄関に置いていた鞄を一つ持ち

玄関を出た。

「ちょっと何処行くのよ?」

「黙ってついてきたらいいから・・・」

「え?何それ・・・」

車に乗り、だた黙って走りだした。

何処へ行くのか見当ももつかない・・・

行き先がわかるまでただじっと乗っているしかなかった。
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