あいつと最後の恋愛・・・できますか
決断
車は走り続け、着いた所は会社の近くのホテルだった。

駐車場に車を止めて、フロントへ向かった。

「予約した水島ですが・・・」

「どうぞこちらに・・・」

フロント横のデスクに案内されてどう見てもチェックインしている。

「あの・・・」

「ん?何?」

「何してるの?」

「チェックイン」

見てわかる返事が帰ってきた・・でも何で此処に泊るの?

もしかして・・・最後の思い出作り・・・

鍵をもらい、どう見ても普通の部屋じゃない感じがした。

案の定、階数は上層階・・・降りたところはスイートルームがある階だった。

「ごめん・・ジュニアスイートしか空いてなかった・・・」

鍵を開けて入ると、そこは別世界だった。

「これがジュニアだったら・・スイートはもっと凄いんじゃない・・・」

「でもここは・・ジュニアってなってるぞ・・」

「着替え・・これに入れてあるから・・・明日、ここから出勤したらいいから」

「って・・聡は?」

「俺?明後日から出勤だけど・・」

「あ・・そっか・・・いいな・・」

「じゃ・・休むか?」

「ただでさえ課長に心配かけているのに・・行かないと・・」

カーテンを開けて窓から見える景色を眺めながら言った。

聡のスマホが鳴り、聡が少し離れながら話を始めた。
< 393 / 441 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop