あいつと最後の恋愛・・・できますか
距離
「おはよう~」といつものように部屋へ入っていった。

やっぱり恋する気持ちはいくつになっても元気にしてくれるなと思っていた。

「あれ?姉さん?今日、機嫌いいですね」

「そう?そんなことないけどね」

やっぱり違うんだ・・他人が見てもわかるんだ・・

昨日のことかな・・なんて心で思っていたりする。

デスクで気分よくコーヒーを飲んでると、

「玲。おはよう~昨日はどうだった?」と沙織が聞いてきた。

「みんながいるから後で」こそっと言った。

「え!もうそんな関係?」

「ばか!ってなわけないでしょ」その声が聞こえたのか、後輩が聞いてきた。

「姉さん?彼氏っすか?」

「はぁ~!できたとしてもあんたには言わないわ」と言い返した。

「姉さんの・・意地悪~」と少し悲しそうに言ってきた。

「もう・・・はい仕事!仕事!」とその場を逃げた。

その会話を聞いていた聡が「おはよう」と笑顔で言ってきた。

「あ・・おはよう」やさしく笑って聡を見た。

「沙織~俺振られた・・」と、こそっと言った。

「玲!あんた!」と沙織が怒ってきた。

「聡のばか!何も言ってないでしょが!」慌てて言い返した。

みんながまたこっちを見た。

「なんでもない!」と大きな声で言ってしまった。

はぁ・・今日はやりにくいな・・・俯きながら席に座った。

聡と沙織がニヤリと笑っていた。

その笑いが怖かった・・・何か仕掛けられそうで・・・

これ以上話をすると何か言ってしまいそうだったので

黙って仕事を始めた・・・

聡が頭を撫でてから自分のデスクに戻った。

沙織も「玲。頑張れ」といってデスクに戻った。

はぁ~でっかいため息をまたしてしまった・・・
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