JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
追加で頼んだシュークリームをふたりではんぶんこ。
フォークでツンツン突っつくと、上にかかった粉砂糖がこぼれる。
「いいなぁ。菜々子」
そう呟いた真佐は、その粉砂糖にクリームをくっつけて口へと運ぶ。
「城ノ上さんは、何か隠してるんだよ」
その一言に動揺しすぎて、平常心を保てなくなった私は、ひたすらシュークリームのクリームをフォークで集めて、真佐に気付かれないように、そうかな?と返事をした。
「何?菜々子、あんた何か知ってるでしょ」
「え?なに?」
長年の付き合いである真佐には何も隠せない。
「正直に言いなさいよ。城ノ上さんのことで何か隠してるんじゃない?菜々子のこと狙ってるって聞いた時からなんかおかしいなって思ってたんだよね」
私は、本当かどうかわからないことだから全部を信じないでね、と前置きをして、ジョーさんのことは言わず、壮志さんのことを裕美子が好きなようだという話をした。