JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
コーヒーショップの中をチラリと覗くと、もう倉坂さんが座っていた。
前と同じ場所だった。
もう私の分のコーヒーも注文してくれていた。
「遅くなってごめんね」
「相沢も大変だな。こんな時間まで」
私は時計を見て、もう九時近いことに気付いた。
「お疲れさん」
コーヒーと一緒にホットドックまで。
気が利く男はモテる。
「ありがとう」
しばらく、仕事の話をした後、本題に入ろうと息を吸い込んだ。
「ゆめちゃんと、よくデートするの?」
「はぁ?」
前にゆめちゃんとの関係を聞いた時と同じ反応。
「なんか、変な噂あるからな。アイツが勝手に言いふらしてんだろう」
「そうなの?」
「そうだよ」
「好き、じゃないの?ゆめちゃんのこと」
「好きなわけないだろ?」
安心したと同時に、好きじゃないのに一緒に食事に行く人なんだなって、ショック受けたりして。