ブナイレンアイ
口はアイによって塞がれて…
「黙って」
先輩とコウが階段を降りてくる。
「やっぱ、誰もいないな」
なんだか、アイといると悪いことが起きそうで、私は出て行こうとした。
でも、それも阻まれる。
どこから湧いたのか、アイの友達らしき女たちが私を拘束する。
「んー!」
階段を降り切った所で、ハルキ先輩がコウを振り返る。
「これ以上ユナちゃん傷つけたら…許さないよ?コウが…悩んで決めたのもわかる。ユナちゃんを守ろうとしたことも…だけど、その行動が合っていたかなんて、わからない」
そのまま、ハルキ先輩は去って行き、コウも俯いたまま、階段をおりて行った。
残されたのは、疑問で溢れる私の頭と、アイを初めとする数人の女子、何されるのかわからない、恐怖に怯える私。