ブナイレンアイ
「あれ、春原さんの話だよねー?」
アイは笑いながら言う。
正直、今の状態が掴めていない。
コウが私を守る?
わからない。何も。
「黙ってないでさ、なんか言えば?アイちゃんが話しかけてるじゃん」
私の顔が無理やり上を向かされる。
「あんた、ムカつく。ほんと、いじめてもバスケ部に守られて。結局コウも…でもさ、春原さんがコウにとことん嫌われてくれればさ、いいんだよ?」
「宮城さん?私、コウにふられてるんだよ?もう、コウは宮城さんの物じゃない!これ以上、どうしろって…」
「そう言うのがムカつくって言ってんの
!!今までのいじめだって、全部、失敗。せっかく私が根回ししたのに…」
「アイちゃん!!」