きっともう大丈夫

俺の9年無駄じゃねぇー   sideハル

「よっしゃー」
年甲斐もなく大きな声で叫んでしまった。
俺は、今日一日を思い出した。
偶然なのかそれとも運命だったのかわからない。
ただ、今日はいつも気にしなかったものが気になったり
急に予定が変更になったりといった事が重なって
俺は一番会いたかった人に会うことができた。
9年だよ・・・9年・・・・
しかもこの俺が9年も彼女の事を忘れられなかったなんて
匠の奴が聞いたら何と思うだろう。
でも今日の常連高校生君?!は
きつかったわ。俺ってそれ程度だったのか!だよな。
そして名前もね・・・何だか自分で自分が情けなくなるよ。
でも・・それでも会えた。
この9年は無駄じゃなかったと自分に言い聞かせる。

メールが来たときは心臓が跳ね上がるかと思った。
そして電話番号・・・
俺と沙希さんの繋がりがこれで確保できた。
俺はさっきの電話ですっかりぬるくなってしまった
ビールを一気に飲み干した。
沙希さん・・・俺の9年分の想いをちゃんと受け止めてもらうよ。
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