犬との童話な毎日

***

「…………何これ」

ぽつり、呟いたのはあたしの下駄箱の前。
登校して来る生徒達の挨拶を何とは無しにききながら、スニーカーを脱いだ時だ。

足元に蟻の行列。

それを目でぼんやりと辿ると、何故かあたしの下駄箱に続いている。

「…………何だこれ」

え、どういうこと。
あたしの下駄箱に砂糖でも入ってるの?
昨日、おやつに食べた板チョコパンでも踏んだかな。

同じクラスの鈴木君が、おはよ、と言い掛けてうわっ、と声を上げる。

それだけでも気まずいのに。

恐る恐る下駄箱の蓋を開けていると、背後からクラス一、可愛い園田さんがきゃあっ、と可愛い悲鳴。
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